ナイトライフ


私は日本ではあまり夜遊びに行くことがありませんし
ここ数年ディスコ・クラブなんて行っていません
旅先の開放感からではありませんが
フランス人の友人と一緒に夜出かけた時のこと
フランス人のお宅でのパーティーのこと

 1   ディスコ&クラブ   
ディスコ
私の“ディスコ”のイメージというと、若い人たちだけの場所、ちょっとおしゃれして行かないといけない場所・・・あなたもそんな感じがしませんか?

フランスで私が行ったディスコは、老いも若きも楽しんでいる場所でした。
日本と同じように若い人たちが、飲んだり・踊ったりしている側で、年配の方がグラスを傾けたり・踊ったり・・・違和感無く楽しんでいました。
日本だと年配の方だと場違いな感じを受けることもあるかもしれませんが、私が行ったフランスのディスコは老若男女が思い思いに楽しめる場所でした。
あなたも旅の思い出に時間があれば訪ねてみてはいかがでしょうか?



★会員制クラブ
パリでフランス人の友人と夕食を一緒にした時、食事の後で友人が「この近くにパパがいるから行ってみよう」と言うのです。
連れられて行ったのは閑静な住宅街(?)のような場所でした。
ドアを入ると小さなクロークのような場所があり、係りの人が彼にあいさつをするのです。
彼は小さな声で、会員制クラブだと教えてくれました。
一階はクロークだけでそのまま地下への階段があり、地下一階は食事が取れるスペースになっていました。
数人のお客様が食事をしていましたが、そこに彼のお父様も友人と食事をしていました。
少しだけお話をして、彼が踊ろうと連れて行ってくれたのが地下二階のダンスフロアーでした。
会員制のクラブだからなのか分かりませんが、そんなに込み合っていなくて全体的に落ち着いた雰囲気な空間でした。
フロアーの一角はバーコーナーになっていて、おしゃべりをしながらお酒を楽しむ方やダンスフロアーで踊る人たちなどお客様もそこの雰囲気に合った大人の方が多かったようです。
おしゃれなパリで、少しスノッブな世界をかいま見た夜でした。



★メンズデイ
フランス人の友人がシャンゼリゼに面したディスコに連れて行ってくれたとき、入り口で二人連れの女の子が入り口の係りの人(黒服)と言い争っているのです。
彼に尋ねると今日は“男性だけの日”だと言うのです。
日本では考えられないような出来事でした。
後で知ったのですが、その時のディスコはガイドブックにも出ている有名なディスコの一つでした。

そこのディスコに行く前、彼から危ないから貴重品は車の中に置いて行くよう言われました。
フランスでは車の中に貴重品を置いておくのは危ない、と教えてくれたのはその人だったのに・・・
路上駐車の車より、ディスコの方が危険度が高いということなのでしょうか。
それにつけても、日本は安全な国なのだ!一番感じたことでした。



★気前の良いフランス人???
フランス人はケチだなんて書き込みを見たことがありますが、日本人でもケチな人・気前の良い人がいるようにフランス人もいろいろだとは思うのですが・・・

友人とディスコに行った時のこと、
ディスコに行く前にホテルの中にあるバーに立ち寄ったのですが、カウンターで友人たちと飲んでいた時一緒に行った友人の友人の知り合いに会ったのです。
友人は紹介されたその人に希望を聞いて飲み物をおごっていました。
しばらく話をしていて、その知人がお代わりを注文する時には、今度は友人の分もお代わりを注文していました。
私にも“もう一杯、いかが?”と聞いてくれたのですが、お酒の飲めない私はジュースを飲んでいたのでそんなに何杯も飲めなのでお断りしました。
その後も知り合い・知人そして初対面で話が盛り上がった人たちと、お酒をおごりあっていました。
もちろんその度に連れの私にも声をかけてくれました。
それはディスコに移っても同じでした。
パリではなく、南フランスの街でのことでしたが・・・
それにしても支払は帰り際にまとめてだったのですが、誰が何を注文したのかよく間違えないものだと感心しました。



 2   パーティー   
フランスでは、フェットと言ってホームパーティをよく開きます。
短い滞在の中で、私が出席させてもらったパーティーのお話です。


★記念日のパーティー
初めてフランスに行く時に、いろいろ手配をしてくれたフランス語の先生から
“ママの友だちの誕生パーティーがあって、mimiも出席することになるからプレゼントを用意しておいて。フラワーアレンジをしている人だから、高いものでなくて良いので日本の花器がいいかな・・・フランスでは日本の物は高いから喜ぶと思うよ!”
と言われました。
日本のフラワーアレンジは、生け花だし・・・どんな花器が良いかな・・・
いろいろ悩みながら、シンプルな水盤と剣山を用意しました。
お店で事情を話し、水盤は割れないように厳重に梱包してもらい手荷物に
剣山は別に包んでもらい、預け入れのスーツケース入れて持って行きました。

さて次はパーティーの服装・・・
フランスではお勤めをしている女性は、夜のお出かけをする時は一度家に帰って着替えて出かける
などということを聞いたことがあるし・・・
生け花などにも興味を持っていてくれる人なら、着物も良いかなと思いました。
ゴールデンウィーク明けの時期でしたので、日本では5月だと一重の着物ですが
私は合わせの着物しかもっていないし、フランスの気候は日本より約一ヶ月遅れ
ということで、合わせの着物を着ることにしました。
私はホームパーティーと思っていたので、訪問着では重過ぎるだろうし
かといって小紋は、花柄で季節が違う着物しか持っていない・・・
そこで、お茶会でも着られると言われて買った無地の紬を着ることにしました。
オレンジ色のきれいな色だし、もし他の人たちがラフな服装でも
紬なので大丈夫! 何より他に日本人の参加者はいないのだから・・・

当日、ママと外出から帰って着替えて出かけることになりました。
姿見もない部屋で、四苦八苦しながら着替えを済ませてリビングに行くと
着物を着ることは言っていなかったのでママはとても喜んでくれました。
“写真を撮らなくては!”

ホームパーティーと思っていたいたのですが
ママの車は町の公民館のような建物に行きました。
庭にはテントが張られて、テーブルの上にはアペリティフ(食前酒)が用意されており
その側では、男の人たちが焚き火の上で豚の丸焼きを用意していました。
着物姿の私は人気者!?
ママの友人もとても喜んでくれ、“後で一緒に写真を撮りましょう!”
子供たちは、私が日本人だと知ると“柔道するの?”

会場になっている部屋に入ると、部屋の片隅にはプレゼントの山ができていました。
会議用のような長テーブルが何列かに並べられ白いクロスが掛けられ
席は100席ほどもあったでしょうか
ステージの上には、誕生日と結婚記念日を祝うメッセージが書かれた大きな看板と
主役のカップルの席が用意されていました。

食事は前菜から始まるフルコースのお料理でした。
しかし料理はケータリングとかではなく、主役のママの友人が料理上手ということで何日も前から用意していたという手作り料理でした。
料理人やサービスをする人が別にいるわけではなく、サービスもパーティーに出席している友人たちが手伝っていたので、食事はゆっくりと進みました。
デザートが配られたころ、ママにプレゼントの山の所まで連れて行かれたのです。
そして遠方からのお客様ということでしょうか、私だけプレゼントを直接手渡すことになったのです。

8時ごろから始まった食事が終わったのは11時近かったかな・・・
デザートのお皿が下げられると、今度は参加者全員でテーブルや椅子を片付け
子供たちも手伝ってほうきで掃除まで始めるのです。
やがてスピーカーが運び込まれ、今度はダンス会場が用意されたのです。
一日中ドライブをした後でしたし、食べきれないくらいのたくさんのお料理・・・
私の瞳は“眠いよ〜”光線を発していました。
あまりに眠そうなようすの私は、ママが家まで連れて帰ってくれましたが
子供たちを含めて他の参加者の人たちは、もちろん残っていました。
一日中ハンドルを握っていたママは、私以上に疲れているはずなのに私を連れて帰ると、“先に寝てなさい!ダンスしてくるから”と会場に戻っていきました。
ぐっすり眠っていた私は、ママたちがいつ帰ってきたのか知りませんが
とにかくみんな元気です!!!
いっぱい食べ、いっぱいおしゃべりし、そして踊る・・・

旅行者では味わえないウルルン滞在の夜でした。


★ホームパーティー
フランスではフェットと言って、友人たちを招いてホームパーティーをよく開くようです。
数人の友人たちと食事とおしゃべりを楽しむような、お食事会の雰囲気から数十人の友人を招いてのパーティーまでいろいろあるようです。
友人の家に行った時、壁に写真がたくさん飾ってあり、その中ににぎやかな雰囲気の写真があり引っ越し祝いのホームパーティーの写真だと説明してくれました。
友人宅に泊めてもらった時にも、ホームパーティーが開かれたり、一緒に招待してもらったりしました。

お客様は花やワインなどちょっとした手土産を持っていきます。
ママと一緒にお友だちの家にフェットに招かれた時、ママは庭の花を何本か摘み買い置きのワインの中から一本選んで一緒にお土産にしていました。
私は余分に持って行っていた手ぬぐいをお土産にしました。

ホームパーティーでは客様が来ると、サロン(リビング)へ通してまずはアペリティフ(食前酒)を楽しんでもらいます。これはその家のご主人がサービスします。
おしゃべりをしながら全員が揃うまで、ゆっくりアペリティフを楽しみそれから食卓につきます。
ママの家では普段の食事はキッチンのテーブルで食べますが、フェットの時はサロンにある大きなテーブルで食べました。
とっておきの食器や、テーブルクロス・ナプキンなどで普段とは違うテーブルコーディネイトをしてお客様をもてなします。
これは日本でも同じですよね!
お正月や来客など、ハレの日用の食器などがありますよね!
食事は前菜・メインそしてデザートとコースで用意します。
料理をする主婦も一緒に食卓に着くので、食事はおしゃべりも楽しみながらゆっくりと進みます。
デザートまで終わると今度はサロンに席を移して、食後のコーヒーや食後酒を飲みながらおしゃべりをしたり、トランプに興じます。
小学生の子供さん(小学3〜4年生くらい)がいる家庭でのフェットの時には、私は子供と年の離れたお兄さんの彼女と一緒にウノやドミノで遊びました。
若い人たちだと、夜遅くまで大きな音量で音楽をかけて楽しんだりもするようです。

フランスでは、フェットも生活を楽しむ一部のように思えます。